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念願の農業継承

  

向島支店管内 藤田親正さん

 

向島地区は京都市の南部、宇治川の左岸沿いに位置し、古くは巨椋池の一部であった地域は、1941年までの干拓事業によって干拓地へと生まれ変わり、現在は、向島ニュータウンなどが建設され、ニュータウンが国道二四号線をまたいで東西から囲む形で立地しています。ニユータウンの西側一帯には、干拓田を利用した市内有数の穀倉地帯が広がり、水稲中心の作付けが行われていますが、

 

一方、ニュータウンの東側では、都市化が進む中、野菜・花き・茶などの栽培が盛んに行われています。向島地域は、用排水の整備なども進み、露地野菜やハボタンなどの花き栽培も盛んに行われ、最近ではキュウリ・トマトといった果菜類や花苗の栽培も盛んに行われています。また、新規作物として、京の伝統野菜「みずな」などの京野菜を栽培しており、JA京都中央管内では最も農業が盛んな地域となっています。水稲・野菜・花き・茶など、作物ごとに生産部会が組織され、技術や生産性の向上を図るための積極的な活動がされています。      

 

そんな環境下で、今回紹介する伏見区向島にお住まいの藤田親正さんは、長年勤めた製造業の会社で営業などをされていましたが、念願でもあった父の営む農業を継承するため平成7年12月に退職、平成8年1月に妻の昌子さんと共に就農しました。

専業農家としてスタートした親正さんは、年間を通し切れ目なく収穫出来るように、水稲、茄子、キュウリと水稲の裏作としてレタスなど合わせて約110アールを栽培。今の時期は、ハウスで京の伝統野菜「みずな」露地で「ほうれん草」、「畑菜」などを生産して京都の市場へ出荷し、今はハウスで栽培している「みずな」の出荷に追われています。

 

野菜を栽培するにあたり、常に減農薬につとめ、旬にこだわった環境にやさしい、より品質の高い安全で安心な顔の見える野菜を、安定して消費者に届けられるようにと頑張っている親正さんに就農してからの苦労についてお聞きしました。

就農してから今年で8年目となりますが、今の一番の悩みは労働力の不足だそうで、親正さんには男子2人、女子1人の3人の子供さんがおられます。昌子さんは、子供さんのことや家事に忙しく、日々行う作業を親正さん、ほとんど一人で行っています。一人で出来る作業には限界があり、何か良い手立てはないかなと思案げに話してくれました。

 

今後の抱負についても語って頂きましたが、「将来は労働力を確保して、露地栽培より収益の見込めるパイプハウス2棟を増やし、増産、増収を目指したい」とはっきりと思いを語ってくれました。

そして、親正さんは息子さんが農業を継承してくれることを期待されていますが、もう一言「後継者がいればなあ?」と意味ありげに話すにこやかな顔は、「後継者はもう決まっている」というように受け取れました。

   

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